トヨタのミニバン、タンク?違った、ルーミーのバックドア交換

 

初めて触る車種は、簡単な作業をするにしてもそこそこ緊張するものです
でも大抵の車は長年の経験の延長線上に乗っかって、何となく上手くいくものです

だけどたまに?少々難儀する車もあるのです、、、

今回ご紹介するのはちょっと難儀した、ジャスティ?トール?いやいやトヨタのルーミーです

 

 

 

作業するのはバックドアの交換、
低燃費向上、軽量化に一役買いの、樹脂素材PP、ポリプロピレン製のドアです

 

 

国産車のバンパーなどはボディ同色つき、塗装された状態で供給される車種もありますが
ルーミーのバックドアは色なし、プライマー状態での供給です
ボディー色の070、パールホワイトに塗装する前に諸々下準備します

まずはガラス屋さんに交換するドアのリヤガラスを外して貰います↓

 

 

ガラスが外れたら後付けオプションのリヤスポイラーを外して、
新しいバックドアに取り付けるための仮合わせ作業をします

両面テープと4本のボルトで固定されたリヤスポイラーを傷つけないように外します

カッターなどの刃物を使用すると、気を配っていてもリヤスポイラーに傷を付けてしまいます
時間はかかりますが根気よく、プラスチックのヘラを使って接着面を剥がしていきます↓

 

 

 

リヤスポイラーに残ったテープは全て剥がして、新しい両面テープに張り替えます↑

そして交換するバックドアから型を取り、新しいドアにドリルで穴を開けていきます

 

 

 

 

 

貫通しました、ハイマウントランプの穴は元から開いています

あと作業が前後しますが、バックドアの配線をボディから切り離します
ボディー側のメインハーネスと、バックドア内を通っているハーネスを切り離して
新しいバックドアにドアハーネスを移植します

バックカメラやリヤワイパー、熱線などの電装品を動かすための配線が
ひとまとめにされてますので、狭い部品の通路(穴)を通すのはちょっと苦労します

そこでこんな道具を使います↓

 

 

ボディーからルーフ後端まで来ている配線のカプラーです↓
ここにバックドアの配線が2つのカプラーで嵌合されています↓

 

 

すでにトンネルを抜けた画像なのですが↓カプラーに先ほどの細いワイヤーを縛り付けて

 

 

カプラーを痛めないようにテープで保護して、引っ張り抜くわけです↓

 

 

書けば簡単なようですが、電装品が増えれば増えるほどカプラーや配線も大型化され
トンネルを抜けないのです

ルーミーですが、ガラスを外すとカバーが外れる仕組みになっていて↓

 

 

中間部分のハーネスが掴めます↓

 

 

見えないけど、この奥が細く曲がりもきつくてカプラーがなかなか通りません↓

 

 

道具(ワイヤー)を結んでおかないと、通り道の途中でハーネスが引っ掛かり
元にも戻らず、抜けもしない、、、冷や汗ものなので重宝してます

要するに引っ掛かってしまったら、ワイヤーを引っ張って元に戻して
再度ハーネスを引っ張る、の、繰り返しをして抜いていきます

そうそう同業者の皆さまへ、
ルーミーやタンク、トールやジャスティのバックドアを何らかの理由で脱着する際は
バックドアのカプラーをまず最初に外されてからが良いです、理由は↓

ルーフから来ているカプラーがバックドアの穴にカプラーの爪で止まるのですが・・・↓

 

 

爪が壊れます↓

 

 

 

冬場ということもあって、柔軟性に欠けていたところもありますが
ほぼ新車ですから脆い筈もなく…

しかも壊れてしまった爪は工具も入り難い部分でしたので製造メーカーさん、要改善です

ちなみに壊れてしまったのでトヨタ部品に注文連絡すると、

「あーいま、全く同じ問い合わせが来てますよ」(ト)

「白い部品だけ出ない?って」(ト)

「出ないですよね?」(主)

「出ないです…」(ト)

爪が壊れるとハーネスそっくりの交換です皆さん、ご参考までに品番は以下です↓

 

 

トヨタさんを剥がすとダイハツさんになりました↓

 

 

品番共通なのでした、スバルさんはわかりません

ボディー側のハーネスはそんな理由で少々難儀しましたが、バックドア側は順調に進みます

新品のバックドアには親切なことに、ハーネスを通すための紐が用意されています↓

 

 

紐にハーネスを結んで

 

 

するするするーっと通します

 

 

塗装前の下準備は済みましたので、下処理後に塗装ブースでバックドアを塗装します

 

 

乾燥後にボディーに取り付けて、ガラス屋さんにガラスの取付けをお願いします

下の画像、テールランプの横あたり、左右に渡り灰色の塗装がされていない箇所があります

 

 

実は本来新車時には塗装されている箇所です

塗装を忘れたのではなくて、ガラス屋さんからの指示アドバイスで
「ガラスの接着剤がつく箇所は塗装しないで欲しい」とのことでした
塗料とPP素材の密着力、そしてガラス接着剤の密着力に差異が生じてしまい
剥離の可能性があるそうです

鋼板やアルミなどの場合は塗装がされていないと酸化、錆が懸念されます
その点樹脂素材なのでその心配はありません

作業するにあたって、ガラス屋さんのアドバイスに従いました

 

 

ガラスも無事装着され、残りの付属品も取り付けます

 

 

リヤスポイラーも事前に仮合わせしましたのでスムーズに取付けできました

最後に陸運局に行って、ナンバープレートの再封印を行って修理完了です

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